医者が教える食事術 を読んで

医者が教える食事術 書評

医者が教える食事術 書影

 

本を目にして

9月21日に本書が発刊されました。糖尿病専門の医師である牧田先生のご執筆です。昨今、糖質制限という言葉はよく耳にしますが、その真意がいかなるものなのか、そして、その機序はいかなるものなのか、明確な説明がされた書物にはお目にかかることが少なかったのですが、たまたま本屋を覗いたときにこの本が目に入ってきました。

1日で十分読めます。そして、糖質制限の意味と機序を理解出来、明日からの食事術に活かせるものです。本の中から刺さった内容を幾つかピックアップいたします。

 

カロリーと肥満は関係ない

体重をコントロールする指標としては、1日の摂取カロリーがあげられます。いつもレストランのメニューに記載されたカロリーを気にしつつ、オーダーをしていました。ステーキ食べたいが、カロリーが多いから止めておこう。今日はカロリーの少ないざるそばにしよう。なんて、考えたものでした。しかし、これは間違いだったのですね。肥満に関係するのは糖質でした。

 

脂肪は食べても太らない

同様に、脂っこいものは肥満の原因。と、長い間思い込んでいました。うどんや蕎麦やおかゆやお茶漬け! これなら安心。と思っていたのが大間違い。太る原因は糖質

 

コレステロール値は食事で変わらない

これも誤解していました。卵はコレステロールが多いからあまり食べないように。みたいな雰囲気が何となく有りましたが、実は食べ物のコレステロールはあまりコレステロール値には反映されないそうです。なので安心して栄養価の高い卵を食べてよいのです。

 

酸化と糖化

酸化に関しては、抗酸化物を摂ろう! 赤ワインには抗酸化作用が有る。等結構意識の中にしっかりと埋め込まれているかと思いますが、糖化という言葉はあまり耳にしませんよね。昨今の糖質制限はここが注目されつつある動きです。ブドウ糖と酸素が結合してエネルギーを生みますが、その時酸化と糖化が同時に起こるそうです。そして、糖が必要以上に多くなると、血糖値が上昇しAGEと言う質の悪い物質ができるそうです。これが全身に悪さをして癌や脳卒中などを引き起こすそうです。

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食事術に思うこと

本当にそうなの? 今まで色々食べてきたけど、大丈夫だよ。美味しい方がいいじゃん。どうせ寿命は80歳程度だし、そこまで生きれば十分だよ。そんな思いが去来してたのですが、有る方の薦めで軽い糖質制限をしました。もう、1年近くになりますが、最近の血糖値は食後も170程度です。当時は240位だったので、だいぶ落ちました。糖質制限以外は特に変えたものはありません。なので、血糖値が正常に保たれるようになったわけです。体重も落ちました。タンパク質はしっかりと食べるので、空腹感はなく、でも、こんなに食べて痩せるんだ! と、驚きです。

運動は、いつものように歩くことを意識しているだけ。その程度です。

この糖質制限だけで、悪いといわれている血糖値上昇を抑えられるのですから、食事術はとても重要なんだと思っていました。

今回、その根拠を、「有る方」ではなく、糖尿病の専門医で、最近の学会論文を常にチェックされている牧田先生がお示しくださいました。この本は、大胆に言えば、多くの食品企業への挑戦状だと思います。国もなかなかメスを入れられない部分に、果敢に飛び込まれた救世主。この本のお陰で、何をどう食べたら良いのかがよくわかります。最新の専門知識をなかなか得ることの出来ない我々消費者にとって、そして、まことしやかな嘘が横行する時代における素敵なバイブルだと思います。

 

著者  :牧田善二
発行所 :ダイヤモンド社
2017年9月21日 第1刷発行
定価  :1,500円(税別)

牧田先生ご略歴
AGE牧田クリニック院長。糖尿病専門医。医学博士。
1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークロックフェラー大学医生科学講座などで、糖尿病合併症の原因として注目されているAGEの研究を約5年間行う。1996年より北海道大学医学部講師。2000年より久留米大学医学部教授。2003年より東京銀座でAGE牧田クリニックを開業。著書多数。