日経トレンディー主催のものづくりセミナーを聞いてきました
日経トレンディー主催の講演会
これからのものづくりのヒント
を聞いてきました。
アサヒビーススーパードライブランドマネージャーの松葉さん。元iモード企画部アライアンス推進担当部長平野さん。モデレーターは水道橋博士。MCは堀友さん。この4名で「これからのものづくりのヒント」のトークが行われました。
水道橋博士はさすが浅草キッドの芸人。水色のスーツも全く浮いた感じに写りません。松葉さん、平野さんは黄色のネクタイ着用。風水的に良い黄色を選んだのでしょうか?。
さて、様々なトークが繰り広げられましたが、印象に残った場面場面をクローズアップして見ました。
アサヒビールのシェアは78.5%から9.6%に落ちた
1944年のアサヒビールのシェアはなんと78.5%だったそうです。なのに、1985年には9.6%にまで落ちたそうです。何故ここまで落ちたのか。いろいろな要因があったのだろうと思われますが、要は社員が何のために働いているのかが分かっていなかったことが大きな原因だったようです。1982年に村井さんが社長が就任され、2つのことを行ったそうです。そこからV字回復が始まりました。
経営理念を策定
それまでアサヒビールには経営理念がなかったそうです。全てはお客様の「うまい」のために! を掲げ、社員に明確な目標を与えたそうです。
CI導入
から
へ
コーポレートアイデンティティーを導入し、今までのアサヒビールのロゴを旭日旗からローマ字に変えて意識改革をしたそうです。
マーケッティング強化
2つの仮説を立てて、徹底的に検証をしたそうです。その2つの仮説とは
嗜好は変化する
今までビールは苦い事が良しとされていたが、食生活が変わことで嗜好が変化している。だから時代に合った嗜好を求めなければならない。として、徹底的に研究をしたそうです。
客は味がわかる
客は味がわからないと長い間思ってきたそうです。しかし、客は味がわかると言う仮説のもとに、味の試行錯誤を繰り返して、客が求める味を追求したそうです。
この2つの追求で、アサヒスーパードライが生まれたのです。
ドコモの音は悪かった
当時ドコモは音が悪かったそうです。しかし、「話す携帯から、使う携帯へ」を掲げ、ドコモのiモードが生まれました。そして、携帯を「個人のコンシェルジェにしよう!」としてドコモ携帯が一世風靡することになります。そこには、技術の改革の軸と同時に、アライアンスの軸を用いて様々な企業との連携を図ったそうです。
電話でクレジット
電話の料金は毎月使用した分を払います。アタリマエのことです。これはクレジットと同じでした。なので、電話でクレジット機能を取り入れたそうです。そして、銀行振込も携帯で可能!を打ち出したのだそうですが、それはあまりにも先を行き過ぎて広まらなかったそうです。ApplePayの10年前を走っていたわけですね。
銀行振込は流行らなかったのですが、1円メールがブレークしたそうです。
商品ではなく場を作ることが今のビジネス
2017年現在、アップルやフェイスブック等プラットフォーム企業が世界のトップに君臨しています。かつては、商品を作りそれを売る。と言う流れだったのですが、時代が変化し、商品ではなく場を作ることが重要なビジネスになっています。
このプラットフォーム研究の第一人者が平野敦士カール教授です。そうです。今回登壇された平野さんなのです。大前研一先生が主催するBBT大学の教授なのです。(平野先生の著書はとても分かりやすく、とても勉強になるのでお薦めです)
プラットフォームを研究すると新たなヒットを作ることが出来ると強く強く思いました!。
AIはマッチングの為にある
昨今AIが注目されています。AIがあれば、なんでもできそうな勢いです。しかし、平野先生は、「AIはマッチングを如何にうまくやるか」の為にある。と提言されました。
ネットワークには4つの効果があります。たとえば、合コンをする場合、男性のグループに木村拓哉氏が入った場合を考えて下さい。
・他の男性は「木村氏に取られるので嫌だ」とうマイナスの効果が生まれます。
・しかし女性陣は「あの木村さんがいるなら絶対に行く」と言うプラスの効果が生まれます。
このように、男性陣の内部に於けるプラス/マイナスの効果、そして、その効果によって生まれる女性陣に於けるプラス/マイナスの効果、合わせて4つの効果があるのです。
この4つの効果をうまくマッチングするのがとても難しく、そこをAIでやる。
実に有効だと思いました。
健康はヒット商品のキーワード
水道橋博士は、とても健康オタクの様です。健康のためになることはなんでもトライするそうです。そして、健康は新たなヒットを生むカテゴリーだと皆さんは同意されていました。
「注目されているのは健康と英語。」なぜかというと、どちらもうまくいかないからだ! とのお話も出ました。
確かに英語の教材は沢山ありますが、長続きしないですネ。健康器具も、1週間程度は頑張るがそのあとはなかなか継続できません。だから、誰もが悩んで、求めるのですね。
さて、話の流れに逆行しますが、こんなのいかがでしょうか???(笑)
50歳以上の商品が売れる
話は健康から、身を守るシェルター等の話に移って行きました。そして2020年には日本の女性の50%が50歳以上に成るそうですが、そこにビジネスチャンスがあるとの提言が有りました。
寿命が延び、75%の人は100歳まで生きると言われていますが、それに伴い年金は75歳からになるであろうとも言われています。65歳定年ではちょっと生活が・・・・。その準備に50歳から色々と学ぶ必要が出てきます。
なので、「50歳からのXX」がヒットしそうな気がしました。
話が尽きない所で、時間切れ終了となりました。とても面白い内容で、とても勉強になりました。
トランプ大統領来日のためのロッカー営業停止
帰りの東京駅。ロッカーはこんな張り紙がありました。
(文責:大久保 優)